塩竃湾・七ヶ浜近海でアイナメ、ソイなど根魚(ロックフィッシュ)の釣果を上げるには『船釣り(ボートロック)』はとても効率的な釣法です。
なぜならば、漁港や防波堤からの釣りでは狙える範囲が限られてしまいますが、船は探れる範囲が広く、しかも魚がいるピンポイントに連れていってくれるからです。
さらに豊富な経験をもつベテラン船長のレクチャーがあれば、初心者でも安心してチャレンジできる。
実際、根魚ルアー釣り初心者の女性アングラーがいちばん釣る『竿頭』になる異常事態に笑いが止まりませんでした!
今回は塩竃出船『ルアー船アーネスト』に乗ってアイナメ等の根魚(ロックフィッシュ)釣りのレポートをお届けします。
この記事では
☑効果あり!船酔い対策5選
☑根魚の船釣り(ボートロック)実際の釣行レポート
☑根魚ルアー釣り「始めに用意するもの」
☑ロックフィッシュで玄人も使う鉄板ワーム
☑アーネストに関して(タイムスケジュール・料金などの詳細)
など、船釣り未経験のあなたにお役立ち情報をまとめました。
最初の難関を突破!根魚船釣り・船酔い対策5選
『船酔い』は船釣りを始めるにあたり、最も心配ですよね?
「船釣り行きましょう!」と声をかけ、断られた理由で最も多いのが『船酔いするから』です。
でも、今回紹介する方法でみごと船酔いを克服し「絶対に行かない!」から「つぎ、いつ行きます?」に変貌した身近な釣り仲間がいます。
船釣りに行きたいけど、酔うのが怖くて踏み切れないあなたへ…
ぜひ参考にしてください!
※船酔いをしないのであれば、読み飛ばしてください。
☑前日夜から油物を控え、柑橘系の飲料を飲まない
☑前日は早めに寝て、しっかり睡眠時間を確保する
☑酔い止めは出航の1時間前には飲む
☑出航したら小まめに食べ物を食べる(1~2時間おきに小さいおにぎりや菓子パンなど、すぐに口に入るものが良い)
☑携帯など近い距離を見すぎない(遠くの景色を見る)
※効果には個人差があります
さて、つぎはいよいよ釣行レポートです!
【宮城・塩釜・七ヶ浜】アイナメ等の釣果・根魚船釣り実際の釣行レポート(アーネスト)
2023年12月8日(晴れ・最高気温10℃・水温9℃前後)
穏やかな気候や海の状態にめぐまれ、釣りグループ『YY釣り部』の皆さんと釣りを楽しんできました。
この日は暖冬の影響か外気温10℃前後で、完全防備(防寒)の服装では暑さすら感じ、私はジャンパーを脱いだぐらいです。
気になる釣果はアイナメ・クロソイ・ヒラメの3種類が釣れ、そこそこ満足できる結果になりましたので、画像とともにレポートを楽しんでください!
アーネスト・出船前、出船の様子
今日は7時に出船。
YY釣り部のみなさんは余裕をもって6時30分には『釜の渕漁港』にある駐車場に集合しました。
タックル、ライフジャケット(桜マーク必須)など抜かりなく準備します。
佐藤船長の合図で乗船。
乗船名簿に名前等を記入して出船です!🚢
アーネストのボートは『YAMAHA-YFR-27(全長約9.5m)』
この日の釣行人数は7名でしたが十分にスペースがありました。トイレも完備なので女性でも安心して釣りができます。
※アーネストで使用可能なルアーはソフトルアー(ワーム)のみで、トリプルフックなどが付いたハードルアーは使用禁止です。
※スパイクが付いたブーツでの乗船はお控えください。
▽出船前の船上の様子。それぞれ出会える魚に想いをよせタックルの最終チェック。
「穏やかで最高の天気だね!」「5本は釣りたいな~」「どのワームで狙うの?」など会話が弾みます。
ムードメーカーのH・K氏(左端)がやわらかくメンバーを盛り上げる。
▽綺麗な朝日をあびて出船。港内はゆっくり航行します。
▽ちょっとした松島観光の気分に浸れます。
▽港を出ると、ボートはぐんぐん加速します。夏は潮風がきもちよい!
▽寒さが苦手ならば船室に入りましょう(3~4名)潮風が目にしみる~
ポイント到着・釣り開始!
▽15分ほど走りポイントに到着。塩釜・七ヶ浜・松島近郊なら20~30分以内にポイントに到着でき、釣りの時間を多くとれるのがよい!
さて、各自ワームをセッティングします。どれにするか悩み、頭をかかえるO氏(中央)と師匠でメンバーNo1のテクニシャンT氏(右)T・S氏(左)はいぶし銀の釣り人で静かに闘志を燃やす。
前日の強風で、海水はすこし濁りがある不利な状況で心配💦
▽水深7mで水温は9℃前後です。
▽さあ、一投目です。反応はいかに?みなさん思い想いの戦略で魚と勝負!
『釣りたいアングラー』VS『釣られたくない魚』
魚も必死です。
キター!ついに魚をGET
ボートロック初体験の釣り女 Sさん。アーネストのレンタルタックル(無料)で佐藤船長から丁寧な手ほどきを受けて約2時間。
佐藤船長はベイトリールの使い方から、ロッドの動かし方まで横に立って、初心者にもわかりやすく教えてくれます。
Sさん、なんとかベイトリールで投げられるようになり、アタリも感じられるようになってきました。
そして…ついにその時が!
Sさん:「あ、なんかきているような気が…」
佐藤船長:「それ、魚だ!テンションを保ったまま慌てずに巻いて!」
で、めでたく初アイナメをGET!
佐藤船長はホント、教えるのが上手いです。
▽釣り女 Sさん。彼女にとって忘れられない1尾になりましたね。
▽世話好きで明るいM・S氏。カレイ釣りの名手はソフトルアーもいけます。とにかく魚をあげるのが上手いです!
▽はい!さすが佐藤船長。余裕でクロソイGET。魚の見せかたにも年季を感じますね。
ちょっと休憩・温まるサービスが嬉しい!
▽これは嬉しい!冬季限定『カップラーメン』のサービスが、吹きさらしの船上でがんばったカラダと心を温めます。
佐藤船長によると、この休憩のあとに釣れはじめるパターンが多いとか。
午前中の釣果が悪くても、気持ちをリセットしましょう!
▽初アイナメGETで、食べる前から心がヒートアップしていたSさん。誰よりもおいしく、温かく…幸せなひとときを過ごしていました。
後半戦のスタート!凄っ、またもや・・・・・
さて、身も心も温まったあとは、いよいよ後半戦。
開始してまもなく、またもや初心者Sさんのロッドがしなります。
上がってきたのは50㎝弱のヒラメ!
「はじめは根がかりかと思うほど重かった」そうです。
なんというか…ビギナーズラック?いや、天性の素質?
やはり佐藤船長の教えを素直に守ったのが功を奏したといえますね~
ベテラン勢は笑顔で祝福していましたが、なぜか目が笑っていない…
はいはい、お気持ちは察します。
その後、みなさんポツポツと釣れて、13時に終了。
やはり前日の強風で底荒れした影響で、思いのほか釣果が伸びませんでしたが、みなさん楽しいひとときを過ごしました。
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▽またまた釣りました!実はSさん、ヒラメのまえに15㎝弱のメバルも上げているのです。
フッキングが上手くないと釣れないので、やはり天性の『何か』があるとみました。
アーネストでの実績(過去画像)
▽こちらはチームNo1のテクニシャン、T氏(撮影・2022年初冬)
佐藤船長の教えを守り、3年間でメキメキと腕をあげました。
彼ですが『船酔い』が心配でなかなか船に乗らなかったなんて、今では信じられません。
▽2023年11月15日、T氏のアーネストでの釣果はすばらしく、自己最高の25本オーバー!
しかも45~50㎝級のアイナメが多く混ざっていたとか。
(多くはリリース・必要な4本のみお持ち帰り)
▽ん…どなた?これは初夏のアーネストでヒラメを上げた図です(2021年6月中旬)
▽今回、取材させていただいた『YY釣り部』のみなさん。
ロックフィッシュ・カレイ・ハゼ・ジギングなど得意な釣りはさまざまですが、とても仲良くワイワイと楽しんでいます。
あなたとアーネスト他、でご一緒するかもしれませんので、気軽に声をかけてくださいね!
根魚船釣り(ボートロック)で用意したい服装
初めての根魚船釣り(ボートロック)で用意したい服装を挙げます。
『低体温症 』防止の点でもかなり重要なので参考にしてください。
雨具(レインスーツ)
釣行中に急な雨に見舞われることも多いです。
安価なものでもなんとかなりますが、耐水圧が低く長時間の釣行では染みてくるのと、船のデッキに座ると、お尻が濡れてしまいます。
春・秋はいちど濡れてしまうと、体温がどんどん奪われてしまい釣りどころではありません。
低体温症の危険も。
できれば耐水圧が6,000以上のレインスーツを用意しましょう。
防寒着(秋・冬・春)
海上の風は陸地よりも強く、さえぎるものがない吹き曝しの状態で釣りをすることが多いので防寒対策は必須!
例えば冬に陸上の気温が5~6℃の状況で海上にでて、4~5mの風が吹くとそのときの体感温度は限りなく0℃に近くなります。
陸上の気温-5℃以上を想定しましょう。
経験ですが、10月下旬(気温12~13℃)で途中で雨天になり、トレーナーにウインドブレーカーの軽装だった仲間が寒さで釣りができない状況になりました。
スキー、スノーボードウエアを持っているのであれば、水濡れにも強く最適です。
長時間の釣行に耐えられるように、しっかりと防寒対策をしましょう。
▽上下セット7,000円以内でお得です。耐水圧も高いので、急な雨にも対応!!
▽電熱ベストがあれば更に安心ですね!
防寒グローブ
手がかじかんでは、ラインを結んだりルアーをセットしたり、リールを操作したりが困難になります。
親指とひとさし指が出せ、しかもロッドワーク中は被せておけるタイプが便利!
防寒ブーツ
想像できると思いますが、やはり足元が冷えてくるのは辛く、釣りどころではありませんよね?
裏起毛で防水タイプがオススメです。
▽私も同じタイプを履いていますが、温かくて最高!くるぶしより下が完全防水なので安心です。
▽耐久性があるこちらもオススメ!
根魚ルアー釣り・おすすめルアー(ワーム)とロッド
最初に用意するべきルアー(ワーム)やロッド、シンカー(錘)を紹介します。
ロッドやリールはレンタルしている船が多く、無理に購入する必要はありませんが、基本的にワームやフック、シンカーは購入必須です。
※アーネストでは乗船時にレンタルロッドやリールの無料レンタルをしています(佐藤船長にご相談ください)
最初に用意するべき・実績ワーム
ロックフィッシュのワームといえば『ガルプ』
かなりの数のワームが発売されていますが、今回はガルプを中心に『迷ったらこのワーム』を実績をもとに紹介します。
私のまわりの玄人に選ばれているワームは何?
ガルプ『バルキーホッグ3in・モエビカラー』
▽ガルプ『バルキーホッグ3in・モエビカラー』は全シーズンを通して釣果が安定している最強ワームです!
人気で入手困難になることがあります。
ガルプ『パルスクロー・3in(レッドバグ・キャンディー)』
▽ガルプ『パルスクロー・3in(レッドバグ・キャンディー)』
本当は教えたくないワームがこれ!ガルプの中でもマテリアル(素材)が違い、とてもソフト。T氏 御用達のワームでこちらも通年で実績あり。
私も釣行の最初から最後まで使いつづける神ワームです。
ガルプ『パルスワーム3.2in・カモフラージュカラー(グリーン)』
▽ガルプ『パルスワーム3.2in・カモフラージュカラー(グリーン)』も実績が高い!
おすすめロッド(入門用・ベイトタイプ)
最初にお伝えしましたが、ロッド&リールはレンタルで用意している船が多いので、無理して買う必要はありません。
しかし、最初から自分のロッドが欲しいのであれば、安価でも安心して使えるロッドがおすすめです。
価格は1万以内から数万まで、ピンキリですが、1万円~2万円の間であればそこそこ良いロッドに巡り合えるのでは?
根に潜ろうとするロックフィッシュのパワーに負けないように、最初から「ベイトリール」を使えるロッドを選ぶのがよいでしょう。
アブガルシア (Abu Garcia) SaltyStyle (ソルティースタイル) ロックフィッシュ
実際に私が使用している初心者用のロッドを紹介します。
『Abu Garcia・SaltyStyle:STRC-6102MHFR-KR』
3年にわたり使用していますが、問題なく使えて50㎝近いアイナメやクロソイを釣りあげています。
長さ約2mと船上で使いやすく、ルアー(シンカー込)も8~30gと幅広く使えるのでシャロー(水深3~5mの浅場)からディープ(15~20mの深場)まで大丈夫です。
※製品の出来や耐久性を保証する評価ではありません。
メーカー・品番 | Abu Garcia・SaltyStyle:STRC-6102MHFR-KR |
長さ | 6’10″/2.08m |
自重 | 139g |
継ぎ | 2ピース |
対応ルアー | 8-30g |
パワー | MH(ミディアムヘビー) |
メーカー希望価格 | ¥17,000 |
おすすめリール(ベイトリール)
ロックフィッシュのパワーに負けないのがベイトリール。
実売価格が1万円台後半~2万円前半のものを選べば大丈夫でしょう。
「ベイトは使いにくい、難しい」と思われがちですが、初心者でも最初から使い慣れれば問題なし!
実際、初心者Sさんは最初からベイトリールを使っています。
(船からルアーは遠投せず、5mほどの少し先に振り出すか、真下に落とす感じです)
塩釜・七ヶ浜・松島の近海で使うのであれば、最大ドラグ力5㎏もあれば大丈夫です。
私は左ハンドルを使っていますが、左右どちらもあるのであなたが使いやすいタイプを選んでください。
※ソルトタイプ(海水対応)を選びましょう
ダイワ(DAIWA) ベイトリール 24TATULA (タトゥーラ)TW 100
私も使っているおすすめは
『ダイワ(DAIWA) ベイトリール 24TATULA(タトゥーラ) TW 100 』
小ぶりで手が小さい人でもパーミング(ホールド)しやすく軽量で、ギア比は無難な6.3です。
メーカー・品番 | ダイワ(DAIWA) ベイトリール 24TATULA TW 100 |
自重 | 195g |
最大ドラグ力 | 5㎏ |
ギア比 | 6.3 |
標準糸巻量 | 14lb-115m, 16lb-100m(ナイロン) |
メーカー希望価格 | ¥23,300 |
【宮城・塩釜・七ヶ浜】根魚船釣りは「アーネスト」がおすすめ!
アーネストの基本情報
船長 | 佐 藤 尚 行 |
経歴 | 約36年(ルアーフィッシングは20年) JBバストーナメントに6年間出場、優勝経験3回、2位5回、3位以下は沢山あり。 |
特色 | 釣れて笑える松島のスーパーガイド |
所在地 | 〒985-0001 宮城県塩竈市新浜町3丁目30−17(Google マップ) |
連絡先 | TEL : 090-3641-4621 E-mail:taka.sem@k6.dion.ne.jp |
Web関連情報 | HP:(earnest.boy.jp) YouTube:アーネスト タカチャンネル |
アーネスト・運行時間・料金表
▽あなたに合ったコースが選べます。
予約と出船の連絡
全く船釣りをしたことがないのであれば、予約から釣行までの流れなど気になりますよね?
予約から出船決定までの流れを解説します。
内容 | 備考 |
■予約を入れる | ・ホームページに予定表がありますので空き日を確認して直接、船長に電話します ※1週間前には予約しましょう ※人数は船長に相談(アーネストは実質8名まで) ※ハイシーズン(4~6月・10~11月)は早めの予約を! |
■出船の連絡 | ・前日の夕方に船長が気象データーをもとに出船・欠航の判断をします ※17:40~18:30の間で連絡がくることが多く、何時に出船するかも伝えられます |
釣行タイムスケジュール(午前の部・6時間釣行)
※2023年12月・取材時のスケジュールです
時間 | 備考 |
6:30(集合) | 船長から集合時間についての指定はありませんので、出船に間に合うように現地に到着してください(遅くても出船30分前には到着しましょう) |
7:00(出船) | 船長指示で乗船します。乗船者名簿に名前・住所・連絡先を記入します。 ※乗船料金は後払いです ※ライフジャケット(桜マーク限定)は必須です。ない場合はアーネストでレンタル Or 事前にご自身で購入 |
7:30 (釣り開始) | ポイント(釣り場)到着~釣行開始!(近郊であれば大体のポイントは30分以内に到着します) ・その日の状況に応じて小まめにポイント移動します。 ・釣れた魚は船のイケスに(小サイズはリリース推奨) ※持ち帰りOrリリースに関しては船長に相談してください。 |
11:30頃 | 小休止・冬季のみ(カップ麺のサービスあり)※春~秋はつづけて釣行します。 |
12:00(釣り再開) | ・その日の状況に応じて小まめにポイント移動します。 |
13:00頃 (終了) | ・13時ごろに最後のポイントで釣り終了(沖あがり) ・基本は6時間の釣行ですが、天候や海の状況により早めの帰港もあります。 |
13:30頃 (帰港) | ・到着後に乗船料金を支払います。 ・魚は資源を守るためにリリース推奨ですが、持ち帰りたい場合はその限りではありませんので、船長に相談しましょう。 |
「アーネスト タカチャンネル」で根魚釣りの雰囲気を知ろう!
佐藤船長はご自身のYouTubeチャンネル『 アーネスト タカチャンネル 』を運営しています。
動画は玄人向けが多いですが、大丈夫。
今回の取材で初心者Sさんの釣果が出たように「初心者には初心者なり」の指導をしてくれますよ!
さらに真剣にロックフィッシュを釣りたいのであれば、プロならではの一歩ふみこんだ指導をしてくれます。
興味がある、本当に上手くなりたいならチャンネル登録しちゃいましょう!
まとめ
今回の取材はアーネストの佐藤船長および、YY釣り部のみなさんの協力もあり、とても充実した内容でした。
取材でわかったこと、改めて感じたことをまとめました。
☑やはり船釣り(ボートロック)は魚がいる場所での釣りなので釣れる!初心者でもチャレンジする価値がある。
☑船酔い対策を知っていて、しっかり実行すれば酔う確率は低い。
☑船釣りはやや高価で贅沢なイメージがあるが、船でしか釣れない大物や雰囲気を体験できるので、かなりオススメ。
いままで船釣りに対して躊躇(ちゅうちょ)していたのであれば、ぜひともチャレンジを!
特にGW~秋口は気候もよく、最高の体験ができますよ。