
この記事では青葉まつりの山鉾巡行で活躍する仙台山鉾の詳細画像とスペック(高さ・長さ・重量・制作年)運営元などをお伝えします。
『山鉾巡行』は祭りの最大の見どころのひとつ。
しかし、混雑のなか巡行で通りすぎてしまい、仙台すずめ踊りに目を奪われるなど、山鉾をじっくりと見る機会がないのでは?
そこで、サンモール一番町アーケードなどに展示された11基の山鉾の詳細をお伝えします。
伊達政宗公 没後350年を迎えた年に復活した『仙台青葉まつり』に欠かせない山鉾の魅力にふれてください。

仙台青葉まつり「山鉾」「山鉾巡行」とは
『山鉾』は山車(だし)の一種で、台の上に山形の造り物を載せ、鉾や長刀を立てたものに、人々が乗って音楽や踊りを楽しむ。
特に京都の祇園会の山車は有名で、山鉾巡行は神輿の通る道を清める役割を果たします。
仙台青葉祭り・山鉾の種類
青葉まつりの山鉾は全部で11基あります。
山鉾名 | 運行元 |
政宗公山鉾 (まさむねこうやまぼこ) | 仙台観光国際協会・仙台市 |
七福大太鼓山鉾 (しちふくおおだいこやまぼこ) | 株式会社七十七銀行 |
政宗公兜山鉾 (まさむねこうかぶとやまぼこ) | 株式会社日専連ライフサービス |
大黒天山鉾 (だいこくてんやまぼこ) | 報道六社 河北新報社/東北放送/仙台放送/宮城テレビ/東日本放送/エフエム仙台 |
大鯛山鉾 (おおだいやまぼこ) | 株式会社阿部蒲鉾店 |
恵比寿山鉾 (えびすやまぼこ) | 株式会社藤崎 |
雅山鉾 (みやびやまぼこ) | 東日本旅客鉃道株式会社 東北本部 |
青葉駒山鉾 (あおばこまやまぼこ) | 株式会社菓匠三全 |
囃子山鉾 (はやしやまぼこ) | NTT東日本 |
御神船山鉾 (ごしんせんやまぼこ) | 株式会社仙台水産 |
唐獅子山鉾 (からじしやまぼこ) | 勝山グループ |
仙台青葉祭り・山鉾の歴史
明治32年(1899)の「仙台開府三百年祭」には11台の据置型の山鉾が出ましたが、豪華な人形山鉾が作られたのはこの年が最後。
現在の仙台山鉾は藩政期の仙台祭の資料を基に現代の仙台・青葉まつりにふさわしい形の巡行型で復元・デザインされます。
昭和63年(1988)に最初の5基が完成して山鉾巡行が始まり、平成元年(1989)に5基、平成7年(1995)に1基が完成し、現在の11基となりました。
仙台青葉まつり「山鉾巡行」を動画で
青葉まつり(2023年)で政宗公山鉾が定禅寺通を巡行する動画です。
仙台山鉾の展示・観られる場所は?
2024年は5月11日~5月19日の期間、下記のアーケード街で観られます。
■サンモール一番町アーケード
■マーブルロード大町アーケード
■ぶらんど~む一番町
【5月18日開幕「仙台・青葉まつり」】山鉾10基 仙台市中心部に展示中(ミヤギテレビ)
▽赤線の場所で展示してあります。

仙台青葉まつり・山鉾の画像と説明
各山鉾の特徴やサイズなどを画像付きで解説します。
しかし…大きさ、重量ともスゴイです!
政宗公山鉾(まさむねこうやまぼこ)
山鉾巡行の先頭を行く政宗公山鉾
仙台の街づくりの原点である伊達政宗公の偉業を讃え、仙台市の紋章には伊達家の家紋・三引両が取り入れられているのが特徴。
伊達政宗公の御神体として甲冑が祀られています。

高さ | 5.8m |
全長 | 6.35m |
重量 | 7.5t |
制作年 | 1989年(平成元年) |
総人数 | 80人 |


七福大太鼓山鉾(しちふくおおだいこやまぼこ)
藩政時代、仙台の城下町で時を告げた「胴大太鼓」にちなみ、直径2.2mの「七福大太鼓」を載せて巡行する。
明治11年(1878)創業の七十七銀行が運行を担当し、勇壮な太鼓囃子・賑やかな笛や鉦、華麗な踊りや引き手が観客を楽しませています。

高さ | 5.4m |
全長 | 6.4m |
重量 | 6.0t |
制作年 | 1989年(平成元年) |
総人数 | 140人 |


政宗公兜山鉾(まさむねこうかぶとやまぼこ)
11基目に建てられた最も新しく大きな政宗公兜山鉾は8t。
兜姿の政宗公を戴き美しい彫刻が施されており、12歳で嫁いだ政宗公の正室「愛姫」役は小学6年生の女児が公募で選ばれます。
観客の幸せと仙台の発展を願って巡行を行なうのは日専連ライフサービス。

高さ | 6.2m |
全長 | 6.35m |
重量 | 8.0t |
制作年 | 1995年 |
総人数 | 234人 |

▽政宗公が見守ります。


大黒天山鉾(だいこくてんやまぼこ)
七福神のひとり『大黒天』は五穀豊穣を司る神で、仙台市内の6つの報道機関が宮城の豊かな実りを祈って運行を行います。
この大黒天の山鉾には長い歴史があり、元禄十年(1697)の仙台祭に登場した記録があります。

高さ | 5.2m |
全長 | 6.35m |
重量 | 6.0t |
制作年 | 1988年 |
総人数 | 129人 |


大鯛山鉾(おおだいやまぼこ)
三陸沖は世界有数の漁場。
仙台では大漁を祈願する山鉾が特徴で「めでたいことが続くように」と願いを込めた大鯛の飾りと市民の願掛け絵馬が目を引く。
阿部蒲鉾店が人々の幸せを願いながら運行している。

高さ | 5.5m |
全長 | 6.35m |
重量 | 5.5t |
制作年 | 1988年 |
総人数 | 154人 |

▽たくさんの『絵馬』が目を引きます。


恵比寿山鉾(えびすやまぼこ)
商業繁盛と災い除けの神、恵比寿様を祀った山鉾で、1819年に「得可壽屋(えびすや)」で創業開始した老舗百貨店(創業203年)の藤崎が運行。
仙台の繁栄と幸福を願い、社員が仙台すずめ踊りを披露しながら巡行しています。

高さ | 5.4m |
全長 | 6.35m |
重量 | 6.5t |
制作年 | 1988年 |
総人数 | 130人 |



雅山鉾(みやびやまぼこ)
大崎八幡宮(国宝)の山鉾は、桃山建築様式を取り入れた京都の文化を称える美しい装飾が施されています。
JRグループの巡行では伝統を尊重しつつも、仙台すずめ踊りで楽しさを演出。
宵まつりでは震災を忘れないように、希望の灯火を灯しています。

高さ | 5.5m |
全長 | 6.35m |
重量 | 6.5t |
制作年 | 1985年 |
総人数 | 102人 |


青葉駒山鉾(あおばこまやまぼこ)
奈良・平安時代に仙台の木ノ下から朝廷に献上する名馬の無事を祈って作られた馬型が起源の郷土玩具「青葉駒」を載せた山鉾。
「萩の月」で全国に知られる菓匠三全が運行し、薄衣をまとって舞う萩娘や壮麗な萩太鼓の音色が新緑の仙台を華やかに彩ります。

高さ | 5.3m |
全長 | 6.4m |
重量 | 6.0t |
制作年 | 1989年(平成元年) |
総人数 | 122人 |


囃子山鉾(はやしやまぼこ)
伊達政宗公は能や狂言、神楽など多様な芸能を愛した。
その伝統を受け継ぎ、NTTグループの有志による笛や太鼓の賑やかなお囃子とともに、「囃子山鉾」が巡行する。
山鉾周辺では舞が披露され、土曜の宵まつりでは『しゃぼん玉のシャワー』が山鉾を彩る幽玄で美しい巡行が行われます。

高さ | 5.7m |
全長 | 6.35m |
重量 | 6.5t |
制作年 | 1988年 |
総人数 | 130人 |


御神船山鉾(ごしんせんやまぼこ)
貞山運河は城下町仙台と石巻を結び、物資輸送や漁業など水産業振興に貢献。
山鉾は鹽竈神社の「御神船」を表現。
仙台水産は生鮮卸売業から食文化提案企業へと成長。仙台市中央卸売市場の活気ある巡行を行います。

高さ | 5.5m |
全長 | 6.4m |
重量 | 6.5t |
制作年 | 1989年(平成元年) |
総人数 | ーーー |

唐獅子山鉾(からじしやまぼこ)
中国・日本の「唐獅子」は、鬣(たてがみ)を持つ勇壮な姿で、火伏せや悪魔払いの象徴とされ、縁起の良い生き物として知られる。
元禄年間に始まった勝山酒造や宮城調理製菓専門学校などを運営する勝山グループが、その伝統を守り続けています。

高さ | 5.3m |
全長 | 6.4m |
重量 | 5.5t |
制作年 | 1989年(平成元年) |
総人数 | ーーー |
まとめ
仙台山鉾は現代の仙台・青葉まつりにふさわしい形で復元・デザインされ、山鉾巡行はまつりの最大の見どころのひとつになっています。
今回、記事を書くことで山鉾の歴史や雄大さを知ることができました。
さあ、今年も青葉まつりの山鉾巡行を観に行きましょう!
